解析レポートの流れと実例
解析サポートの流れ
・測定手法の提案
クライアントからご相談を受け、
知りたい情動(快・不快、集中・リラックス、ストレスなど)及び、
情動を誘発させる刺激やイベントに合わせ、論文等を参考にして測定手法の提案およびお見積りを行います。
※相談、お見積りは無料です。
測定サポート実施決定後、
「適切な電極の設置」「実際の段取り」「解析手法」の提案を行っています。
・測定
弊社技術者、または看護師資格を持つスタッフが御社にお伺いします。
現地にて、装置の着脱および計測までを一括で行います。
・解析
測定実施後、弊社にてデータの解析を行い、
解析結果をレポートにまとめて提出いたします。
解析サポート実例集
弊社が実際に手掛けた解析サポートの実例をご紹介致します。
Case 1[脳波解析の例]
Case 2[心拍変動解析の例]
Case 3[2軸解析の例]
■ 解析レポートの詳細例
ユーザ様へ実際に提出しました、解析レポートの一部(例)です。
工作物に対する心理評価実験(Before) 〇測定日:2018年7月10日(火) 〇測定時間:10:30〜17:00 〇測定箇所:EEG(脳波)、ECG(心拍変動) 〇被験者:F20およびM20代 |
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生体解析 |
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脳波測定データについて |
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脳波を測定する際、どこに電極を設置するかで、わかる内容が異なります。 例えば、右の図の[C3][CZ][C4]に設置した場合は「脳の左右差」、 [FZ][CZ][PZ]に設置した場合は「脳の状態の平均」がわかります。 今回は、右の図の[FZ][CZ][PZ]に設置しました。 |
必要な脳波や心拍変動についての基本的な情報も記載しています。
■ 基本的解析方法
脳波の種類:周波数帯 | 状態 |
Δ(デルタ)波:0-4Hz | 通常、睡眠時に現れる。目覚めている間の過剰なデルタ波は感情や認知の妨害になる。 |
Θ(シータ)波:4-8Hz | 想像している時、考えている時、眠りはじめの時。課題実施時の過剰なシータ波は注意散漫の可能性がある。 |
α(アルファ)波:8-13Hz | 目を閉じている間に優勢になる。リラックス、ボーッとしている時や、自分の内側に注意が向いている状態。 |
β(ベータ)波:13-40Hz | 脳が活性化されていて、自分の外界に注意が向いている状態。課題に取り組むには最良の状態。 |
研究者により、α波やβ波をさらに細部に分割し解析を行う場合もあります。
■ 実験プロトコルの記載およびその解釈方法の記載(例)
工作物に対する心理評価実験について |
実験プロトコル被験者様10名を2つのグループに分け、測定を行った。 |
解析方法静止時の閉眼・開眼状態を基準とし、各タスクでの脳波と心拍変動の変化を解析した。 |
今回の解析方法は、「Russell らの心理判断空間」「ラッセル円環モデルー感情2次元モデル」といわれる2軸を参考に情動を評価するモデルを採用しています。
また、クライアント様の社内発表等での「社内共通単語」やお客様へのプレゼンのための「お客様向け単語」と「生理計測単語」の整合性の確認・添削につきましても、必要に応じて対応しています。
図1引用文献 ”James A. Russell 他:表現表出の次元的文脈的観点,心理学評論, Vol.43, No.2, pp.161-176, 2000”